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先月、サウジアラビアはイエメンが発射した弾道ミサイルを迎撃したとお伝えしましたが、この出来事についてアメリカの一部メディアによると実はPAC-3による迎撃に失敗していた可能性あると報じられています。

アメリカのニューヨークタイムズが報じた内容としてサウジアラビアの現地時間前月4日夜、イエメンが短距離弾道ミサイルを使用し首都郊外のキング・ハリド国際空港を狙った事件についてサウジアラビア軍は発射された弾道ミサイルをアメリカが開発した『PAC-3』という日本も配備しているミサイル迎撃システムで破壊したと発表していました。

5発全て外れた? 中東に配備のPAC-3、弾道ミサイルの迎撃に失敗か | BUSINESS INSIDER JAPAN


▼左の線が弾頭の落下コース、右がロケット本体の落下コース
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しかし、同紙によるとサウジアラビア軍が発射した5発のミサイルはすべて外れたと主張しており、市街地に落下した弾道ミサイルの破片から命中したのは弾頭ではなく「切り離したミサイルの胴体部分だった」とし判断されたとしています。
また、同紙は「弾頭はコースを維持したまま空港の外で爆発した」、「爆発音を聞いた目撃者は複数いる」、「爆発を受けて緊急車両が出動していた」などと報じています。

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こちらの画像はキング・ハリド国際空港から当時撮影されたもので弾頭が空港の南側、滑走路の外側の南側に着弾し爆発のようなものが確認されていました。

▼サウジアラビア軍が発射したPAC-3

イエメンが発射した弾道ミサイルはVolcano H-2(Burqan-2)と呼ばれる北朝鮮も配備しているスカッドミサイルの派生型でイエメンの武装勢力フーシ派が発射していました。フーシ派とはイランが支援していることが知られておりミサイルもイランが輸出したものと考えられています。