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PCやテレビの録画装置などの大容量の記憶装置として多く利用されているのはハードディスクという装置です。内部では高速で円盤が回転し磁気ヘッドでデータの読み書きを行っているのですがこの磁気ヘッドを動かすアームを別々に動かすことで読み書き速度を向上させた新たなHDDが開発されたと報じられています。

Seagateは大規模データセンターにおける次世代ハードドライブのデータ性能を倍増させることが可能となる画期的なマルチアクチュエータ技術を発表しました。ハードディスクドライブ(HDD)の容量を増やしながらTBあたりのコストを削減し、なおかつパフォーマンスを向上させることを目的に開発された技術となっています。

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HDDメーカーでおなじみのSeagateが開発したのはMulti Actuator Technology(マルチアクチュエータ技術)というものです。私達が使用しているHDDはテレビの録画用のものも含め先端にデータの読み書きを行う磁気ヘッドが付いたアクチュエータが必ず搭載されています。HDDが読み書きを行う際に『ガガガッ』という音はアクチュエータの動作音になるのですが、Seagateが開発したのは通常は全て同じ動きしかしないアクチュエータを別に動かすというものです。


こちらが私達が利用しているHDDの動作です。激しく上下しているものが『アクチュエータ』になります。


一方でSeagateが開発したマルチアクチュエータ技術は複数搭載されているアクチュエータを別々に動作させることで、単一動作のものに比べ理論上の読み書き速度を2倍にしてしまうという画期的な技術になります。

近年HDDの容量はヘリウムガスの充填などの技術により更に高密度化している一方でSSDよりも読書速度が遅いという欠点があり数ギガバイトという大容量のデータを扱うには時間がかかってしまうという問題がありました。

このマルチアクチュエータ技術を採用を搭載したHDDは現在市販されていないものの近い将来製品に導入されていくとしています。