V-280

将来、陸軍で運用するヘリコプターとしてアメリカのベル・ヘリコプターとロッキード・マーティンが開発しているV-280 『バロー』について、先日初飛行が実施されました。

海外の軍事系サイトによると現地時間今月18日、Bell Helicopter Amarillo Assembly CenterにてV-280 バローの初の試作機となるN280BHが初飛行しこれに成功したと報じています。

V-280はアメリカ陸軍が運用している1,300機あまりのUH-60 ブラックホークそして攻撃ヘリコプターで知られるアパッチの後継機としても開発されているもので、最終的にV-280かシコルスキー航空機とボーイングが開発する『SB >1 デファイアント (S-97 レイダーの派生型)』のどちらかを採用する予定です。


V-280はV-22いわゆるオスプレイを開発したベル・ヘリコプター、及びロッキード・マーティンが運用を目指す機体で最大の特徴は飛行速度と飛行距離です。

ゼネラル・エレクトリック製T64-GE-419を両側に2基搭載しており巡航速度は520km/h(最高速度は560km/h)に達し最大飛行距離3,900kmです。UH-60ブラックホークと比べ飛行速度は250km/h速く飛行でき1,700km遠くまで飛行できるという圧倒的な性能差があります。

V-280はオスプレイのように複雑な折りたたみ構造は搭載されておらず1機あたりの製造コストはオスプレイよりも安価になると言われています。乗員はパイロット2名を含む最大14人です。

米軍はSB >1 デファイアントとV-280のどちらかを2020年代後半の実戦配備を計画しており採用に向け更なる飛行試験が続けられることになります。