iPhone

端末の動作速度を意図的に低下させその仕様を隠し続けていたことで113兆円という桁違いの賠償を求め提訴されたアップル。この問題についてアップル側は来年からバッテリー交換を6割引きの費用で実施することを発表しました。

意図的に古いiPhoneの性能を落としていたことが明らかになりiPhoneユーザーから集団訴訟を提起されているAppleが、ユーザーに向けて正式に謝罪し、バッテリー交換費用を60%以上値下げすることならびに、iOSアップデートによりバッテリー状態を把握できる機能の搭載を約束しました。

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早ければ購入から1年で端末の処理速度が低下し、最終的には購入時の半分以下になってしまうという事実が明らかになったiPhone。アメリカでは既に集団訴訟に発展しているのですが、この問題についてアップは一連の騒動について謝罪した上で来年1月から12月の1年間に限り特定の端末に限り安くバッテリー交換を実施すると声明を発表しています。

日本ではどのような対応が実施されるのかは不明なのですが現在アメリカに限りiPhone 6以降の端末(iPhone5Sや5C、4Sなどは適応外)で、かつバッテリー交換の必要があると判断され場合に限り、保証が切れた端末では79ドル(日本では税別8,800円)で実施しているバッテリー交換を29ドル(約3300円)に値下げします。

また『バッテリーの劣化が原因で必要な電力が確保できず端末がシャットダウンすることを避ける』という目的で実装していたことに関しては、性能の低下はアップルが意図したものであり今後もその仕様を実装していくと説明しています。つまり、iPhoneを含むiPad等のアップル社の端末は今後バッテリー劣化のなどの理由で著しい性能低下を起こすこと理解した上で購入する必要があります。

加えてアップル側によるとバッテリーの状態(劣化の有無)などをわかりやすくする機能を来年配信するiOSに実装するしており、端末が不安定な原因がバッテリーの劣化にあるのかその他にあるのか把握することができるようになるとしています。


ただ、アップル側は非常に重要な仕様を今まで隠し続けていたのかについては一切説明していません。同社は「私たち(アップル)の目標は、常にお客様が望む製品を作ること」とした上で「iPhoneの寿命をできる限り長く保つことはその中の重要な部分を占めている」、「iPhoneをできる限り長く使えるよう望んできた」と釈明しています。
しかし、アップル社が主張する『端末の寿命を左右するであろうバッテリー』については、非防水端末でありがなら誰でも交換できるように設計していないなど、寿命ではなく明らかにデザインを優先した形状になっていることなど理解に苦しむ説明が繰り返されています。