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世界最大の原発事故を発生させたチェルノブイリ原発事故。それから30年あまりが経過した現在、ウクライナではドイツのと共同で太陽光発電施設の建設が進められているとのことです。

大量の放射性物質を撒き散らし、現在も人が生活を送ることが不可能なチェルノブイリ原子力発電所周辺地域。この地域に関して最初の太陽光発電プロジェクトとしてウクライナのエンジニアリング企業とドイツのクリーンエネルギー企業が共同で太陽光発電施設の設置を進めています。

Chernobyl Goes Solar as First Panels in Nuclear Zone Near Finish - Bloomberg

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ウクライナ政府によると、チェルノブイリ原発を中心に1000平方マイル、約1600平方キロメートルの土地(東京都のおよそ半分ほどの面積)に関して再活性化する計画を2016年7月に発表しました(参考)。放射性セシウムを含む放射性物質により農業や林業といった第一次産業は不可能と考え、代わりに太陽光発電施設を複数建設することを推進。

太陽光発電施設に用いる土地の使用料を低くし、生産される電力については欧米よりも高い固定価格買取制度を導入しました。さらにチェルノブイリ原発が2000年まで使用していた大規模な送電網を利用することができるとしています。

ウクライナ企業とドイツ企業は現在この地域で99メガワット以上の太陽光発電プロジェクトを計画しています。建設コストについては1メガワットの施設あたり1億ユーロ(135億円)。中国やフランス企業もこの地域ので太陽光発電を開始しようと調査を実施するなど興味を示しているとのことです。