ファルコンヘビー

スペースXが開発した『ファルコン・ヘビー』ロケットに関して現在延期は発表されておらず、予定通り実施される見込みです。現在運用されているロケットとしては最大であり、打ち上げが失敗する可能性も高いというロケットについて今一度どのようなモノなのか紹介していきます。

追記:打ち上げは日本時間 2月7日午前3時30分に予定されています。

このファルコンヘビーロケットはアメリカの民間企業スペースXが開発したもので、現在世界で運用されているロケットの約2倍~3倍の打ち上げ能力があります。打ち上げられるファルコンヘビーは2011年に発表され2013年に初打ち上げを目指していたものの、延期に延期を重ねようやく打ち上げを迎えることになりました。

ファルコンヘビーは『ファルコン9ロケット1基』にファルコン9ロケットの『第一段』を左右に抱えた形状になっています。高さは約70m。打ち上げ能力は国際宇宙ステーションが周回しているような地上400kmの軌道に約64トンあり、無人補給船「こうのとり」を打ち上げるJAXAのH2Bロケットの3.8倍の打ち上げ能力があります。

ファルコンヘビー

2018年1月25日にはスタティック・ファイア・テストという打ち上げ前の燃焼試験及び各種打ち上げテストを実施しています。



打ち上げに関してはこちらの動画のように左右の補助ロケット、コアロケットの第一段の合計3はそれぞれ地用に返されます(コアロケットに関しては洋上の無人船に着陸予定)。またロケットの先端にはテスラ社の電気自動車が搭載されており、火星と同じ公転軌道に投入される予定です。

打ち上げに使用される発射台はフロリダ州にあるケネディ宇宙センター第39A発射台で、人類を月に送ったサターンVロケット、そしてスペースシャトルの打ち上げに使用されてきた歴史のある発射台です。スペースXはこの発射台を20年間借り上げる契約をしており、ファルコンヘビー打ち上げ用に改修しました。

同社のCEO、イーロン・マスク氏が「打ち上げは失敗する可能性が高い」と当初から主張していることや、アメリカではサターンVロケットに次ぐ規模の打ち上げとなり注目されています。