オーラン宇宙服

ロシアの宇宙開発企業『エネルギア』は窓からではなく、宇宙遊泳という形で地球を見ることができる旅行の販売を計画しています。

ガガーリンが初めて宇宙に飛び立ってから現在まで、宇宙から地球を見下ろすことができた人はわずか1000人あまり。人口の1%にも到底達しない数なのですが、莫大なお金を払えば限られた人にしかできない体験をすることができるようになるかもしれません。

ロシア企業、観光客に宇宙遊泳を提供へ 代金100億円超 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

AFPなどによると、この宇宙旅行を計画しているのはロシアにおけるロケットからモジュールなどの開発・製造を行っているエネルギアです。この宇宙旅行計画は今年1月にも発表されていたのですが、オプションとなっていた宇宙遊泳を含む価格が今回新しく発表されました。
記事によると、国際宇宙ステーションでの滞在に加え、宇宙遊泳(船外活動)を行った場合の費用は約1億ドル(約110億円)としています。ただし、最初の契約者は割引が適用される可能性があるとしています。

ただ、今契約すれば直ちに打ち上げられるというわけではなく、国際宇宙ステーションを拡張する必要があります。具体的には現在ロシアが開発している『NEM』というモジュールを国際宇宙ステーションにドッキングさせ、ここに旅行者を滞在させます。

ISS

NEMは国際宇宙ステーションを挟む形のMLMに接続する予定です。しかし、このMLMも打ち上げられていないためまずはMLMの打ち上げを待つ必要があります。

ロシアとしてはこのNEMに客室の機能をもたせることでモジュール1基あたりの製造コスト、約2億8000万ドルから4億4600万ドル(約315億円~500億円)の回収を目指しています。具体的には宇宙遊泳を含まない1人あたり1週間~2週間の滞在費として4000万ドル(約45億円)にすることで、約7年で開発費用を回収する計画です。

肝心のMLMの打ち上げについては近々行われるという情報も入っているのですが、実際に宇宙旅行が行われるのは数年かかると見てよさそうです。