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最近の宇宙の話題といえば「二言目にはスペースXが出てくる」そんな勢いのある企業なのですが、今回もスペースXに関する話題です。実はこの企業、安価なロケットだけではなく4000基以上の通信衛星を打ち上げ地球上どこにいても『低遅延』『超高速』のインターネットに接続できるサービスを計画しています。

2月17日にもロケットの打ち上げを計画しているSpaceXは、この打ち上げ時に「衛星を利用したインターネット通信システム」に使用する試験用の衛星を打ち上げることを計画しており、これに成功すれば「アメリカでの衛星を用いたインターネット通信サービス」をスタートするための大きな一歩を踏み出すこととなります。

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スペースXが計画しているこの計画とは、宇宙空間に合計で4425基という桁違いな数の小型通信衛星を打ち上げ、宇宙を使い新たなインターネット網を構築しようという計画です。その試験衛星が近々打ち上げれ運用が行われると今回報じられています。

このような地球規模のインターネット網を新たに構築しようという計画はスペースX以外にも複数あるものの具体的な進捗状況は不明です。その上で、スペースXの計画としては2019年に本サービス用の衛星を打ち上げ一部地域でサービスを開始。また最終的には2024年までに4425基の衛星を打ち上げる計画です。

衛星の仕様はどのようなものなのでしょうか。過去に発表された資料によると人工衛星は1基あたり重量386kg。これを高度1150~1275km、国際宇宙ステーションの3倍程度の高さの宇宙空間に展開させます。

スペースXによると地球により近い高度で人工衛星を維持させることで遅延(レインテンシ)が25ms~35msほどの安定した通信が可能になると想定しています。現在、日本では光通信接続速度が安定しない問題があるものの、スペースXは1人あたり1Gpbs(1024Mbps)の帯域保証型超高速接続が可能だと主張しています。

もちろんこのサービスを利用するには比較的大型の送受信機、少なくとも無線LANサイズのものが必要になると考えられるため、少なくいとも携帯電話単体で通信衛星と接続は不可能です。ただ、低遅延の超高速接続が可能となった場合、高品質なインターネットを利用したサービスが次々と展開する可能性も高く、私達利用者にとってもかなりのメリットがあると考えられます。