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人が判断すること無く道路を行き来してくれる自動運転技術。特に近年その技術が急速に発達していますが、一方で端末の処理にかかる消費電力が問題になっているという記事を紹介します。

あちこちで試験走行が始まり、量産化も視野に入り始めた自律走行車。消費者向けに売り出そうとする際にネックになるのが、センサーの稼働や演算処理に必要になる膨大な量の電力だ。走行可能距離を維持するために、消費電力の少ない「省エネチップ」の開発競争が本格化し始めた。

WIRED.jp
飛び出してくる歩行者や車、また標識や自身が道路のどこを走っているのかをリアルタイムで演算する必要がある自動運転技術。その技術の開発は簡単なようで難しいという印象を受けるのですが、これらを処理する端末の消費電力はどのようなっているのでしょうか。

記事によると1986年当時の自動運転技術を搭載した車にはカメラやコンピューターを稼働させるために4気筒ガソリンエンジンが別に搭載されていたといいます。しかし、現在は遥かに小型化・高性能化が進んだもののそれでも約2,500ワットほどの消費電力がかかっているそうです。
これは一般的なパソコンの約50倍ほどの消費電力であり、例えば電気自動車であれば本来は車を動かすはずの電力が自動運転技術に回されてしまい走行距離が短くなるという問題を引き起こします。

▼手のひらサイズの基盤に収められたプロセッサー『Xavier』
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そこで開発が進められれているのはパソコンに搭載するGPUでおなじみの大手半導体メーカーNVIDIAです。最近「Xavier」というプロセッサーを開発し1秒あたり30兆回という演算をわずか30ワットの消費電力で行うことができるといいます。その上で、仮に自動運転技術でこのチップを採用した場合、合計で4つのプロセッサが必用で消費電力は演算装置だけで500ワット、演算回数は毎秒320兆回としています。

また演算ユニットの省エネ化だけではなく端末の小型化も必須となっており、助手席の前にあるグローブボックスに収められるサイズにまで小型化することが目標となっているそうです。

▼テスラの自動運転技術


完全手放しの自動運転技術に関しては特に法律などの面からもまだ時間がかかりそうなのですが、技術面は止まること無く進んでおり近い将来間違いなく無人化時代がやってくるものと考えられます。

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