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空母から大型の巡洋艦、原子力潜水艦まで強力な海軍力を誇るロシア。そんなロシア海軍では100年以上前に作られた船が未だに現役で活動しています。今回は救助船「コムーナ」を紹介していきます。

ロシア海軍、黒海艦隊の潜水艦救助船として配備されているのは形状が非常にユニークな「コムーナ」です。この双胴船のコムーナは1912年11月に起工し、1913年に進水しました。その後、第一次世界大戦、第2次世界大戦、そして様々な戦火と混乱を経ても退役することはなく進水から100年以上経った現在も任務に就いています。

Did you know the Russian Navy has its own dinosaur? - Russia Beyond

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元々は『ヴォルホフ』として着工し就任。その後、1922年にコムーナと改名されました。この船は潜水艦救助船となっているように文字通り潜水艦の救助を行う艦艇です。第一次世界大戦中は潜水艦の水上基地としても活躍し、10本の魚雷や潜水艦の燃料を輸送したほか潜水艦の船員の宿泊施設として利用され60人あまりがここで寝泊まりしたといいます。また、第2次世界大戦時は潜水艦の修理の拠点としても役割を担っていたそうです。

コムーナがこれまで引き上げた潜水艦はどのくらいなのか。ロシアメディアによると、国内外の150隻あまりの潜水艦を引き上げており1977年には墜落した戦闘機の回収も行っています。

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同じ船を100年間維持し使い続けるというのは困難であると考えられるのですが、船は100年経っても良好な状態だとしています。船に使用されている旧プチロフ工場(現キーロフ工場)で開発された特殊鋼についてはロシア革命と内戦によりその技術が失われてしまったとのことです。