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アメリカの民間宇宙開発スペースXが運用、そして開発を進めているロケット『ファルコン9』についてその最新型となるブロック5の燃焼試験を近々実施すると発表しています。また改良型をもってファルコン9ロケットの改良は終了となる予定です。

宇宙開発企業のスペースX社が運用しているロケット「ファルコン9」は、今後アップデートバージョンとなる「ブロック5」の登場が予定されています。そしてそのブロック5のブースター部分が、テキサス州マクレガーの試験施設にて燃焼試験へ向け準備が進められています。

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スペースXが運用するファルコン9ロケットは初期型のv1.0が2010年6月に初めて宇宙に打ち上げられました。その後v1.1ではロケットの全長を長くする改良が加えられ、2015年にはフルスラスト(FTまたはv1.2)と呼ばれる改良型が開発されv1.1よりも打ち上げ能力が33%向上するという大幅な性能強化がされました。

▼燃焼試験が進むファルコン9 ブロック5
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そして現在テストされているブロック4はブロック5の移行モデルです。ブロック5は全体的に軽量化など複数の改良が加えられており、ターボポンプを再設計するなど性能が更に強化されたマーリン1D++エンジンを1段に9基、2段目に1基搭載します。これにより1段目の推力は10%ほど強化され合計で8,451kNを発揮します。また再利用に適した構造となり、回収される一段目は10回以上の再利用を想定しています。

加えて有人宇宙船を打ち上げるロケットとしてNASAの要求に沿った機体構造に変更されており、このロケットを有人・無人問わず使い続けることでより信頼性の高いロケットにするよう求めているといいます。そのため、同社のCEOイーロン・マスク氏によるとファルコン9ロケットの改良はこれをもって終了すると発表しています。

ファルコン9 ブロック5は今年3月下旬にも発射台に移され4月上旬の打ち上げを予定しています。