image_3

日本では家屋や神社、最近では学校を木造で建てる事例もありますが、そのままの形で使うのではなく木材をいったん砕き、圧縮するという加工を施すこにより鋼鉄よりも固くすることができる方法が発表されています。

鋼は非常に硬い材料として知られていますが、「木材を粉砕し、圧縮する」という工程によって鋼よりも強度のある材料を作り出す方法が、科学誌natureに発表されています。木材の強度を上げるという研究は長年にわたって行われてきましたが、そのほとんどは植物の細胞壁に含まれるセルロース中の天然の硬質ポリマーである、セルロースナノファイバーを抽出し、組み合わせることで新しい材料を生み出すことに焦点が当てられてきました。

GIGAZINE
この研究を行ったのはアメリカ、メリーランド大学の研究チームです。記事によると、今回使用した木材はオーク材など複数の木材でこれを砕いたものを水酸化ナトリウムと亜硫酸ナトリウムに入れ7時間煮込みます。その後、取り出し木材を100度の温度で丸一日圧縮させたところ、使用した木材よりも厚さは元の1/5、密度は3倍、そして強度は11.5倍にすることができたといいます。

具体的にどのくらいの強度があるのか。厚さ3mmの新素材を5層に重ねたもので鋼鉄で作られた46グラムの弾丸を秒速30m(時速108km)をぶつけたところ食い止める事ができたといいます。



一方、オレゴン州立大学の別の研究者は過去、同じように化学物質で処理された木材を利用した素材を24層に重ねることでハンドガンから放たれた9mmの弾丸を止めることができたとしており、こちらはより安価に製造することができると話しています。

今回作られた素材はその強度から例えば車などの工業製品にも使用できるのではないかとい話しています。ただ、リサイクルができるのか、通常の金属に比べて熱や歪みは強いのかなど耐久性についてはデータは示されていません。そのため、現時点で考えられる用途は限られており金属に換わるような素材にはならないと考えられます。
このエントリーをはてなブックマークに追加