image_22

数年前、日本でも頻繁にPM2.5が取り上げられたものの現在はほとんど耳にすることはなくなりました。このPM2.5に関して依然として深刻なのは韓国です。今年に入り警報が出されているのですが、長期化する大気汚染は何が原因だとしているのでしょうか。

韓国メディア『ニューシス』は今年に入ってからPM2.5に関する警報が度々出されており、それが長期化する原因はどこにあるのかとする記事を掲載しました。ソウル市では今年発令された警報として1月16〜18日にかけPM2.5の濃度が高くなり、今月12日から13日にも同じように高濃度が続くという長期化を見せました。

'독해진 서울미세먼지'…점점 더 길어지는 경보발령시간, 왜? :: 공감언론 뉴시스통신사 ::

この慢性的な大気汚染に関してソウル市当局によると、このような高濃度の大気汚染が続くのは西風の日が多く、市内に流入した後に大気が停滞してしまうことにあるとしています。その風上にあるのは中国なのですが、当局によると中国で発生した汚染物質が韓国内から自動車石炭火力発電所等で排出された硝酸塩や硫酸塩と反応することで結果的に深刻な大気汚染につながると話しているといいます。

北京の大気汚染:リアルタイム気質指数ビジュアルマップより
▼3月18日午前の韓国
5

▼3月18日同じ時間帯の日本
5

そのため、ソウル市では2月末にPM2.5低減対策としてソウル型微細粉塵緊急低減措置などという老朽化したディーゼル車運行制限のほか、自動車排出ガスの環境等級制を提示。また速ければ今年上半期にも「ソウル型公害車両」に該当する2005年12月以前に登録した重量2.5トン以上のディーゼル自動車に対し、PM2.5の濃度が高くなった緊急低減措置発令時にソウル市全域での罰金を設けた交通制限を行うとしています。

韓国の深刻な大気汚染は国内と国外、そして空気が停滞してしまうという気象条件が原因としているのですが、一部の車を規制するだけでどの程度低減するのかは実際に始めてみないと効果は未知数といった様子です。