F-15撃墜

イエメン西部でサウジアラビア空軍所属のF-15戦闘機を撃墜したとする映像が公開されました。使用たミサイルはロシアでも運用されている空対空ミサイルで、地上発射型に改造されたものの可能性があります。



こちらが撃墜する様子を撮影したものになるのですが、この映像が撮影されたのはイエメン北西部のサアダという地域で2018年3月21日としています。ロシアメディアSputnikなどによると撃墜したのは『أنصار الله』としており、イスラム教シーア派の一派ザイド派の武装組織フーシ派により行われたとしています。

その上で、サウジアラビアのF-15を撃墜したとしているものの、航空機に命中しているのは間違いないのですがどの種の航空機なのかは全くわかりません。そしてもう一つ、気になったのは今回使用されたミサイルです。

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こちらが発射されたミサイルなのですが、独特の形状は旧ソ連が開発し現在も運用されている空対空ミサイルで間違いありません。

似ているのはR-27、西側ではAA-10 アラモ(Alamo)と呼ばれているもので、先端の形状からアラモ A(R-27R)、もしくはC(R-27ER)及びE(R-27P)が考えられるのですが、何れも射程が80kmから130kmはあるという長距離空対空ミサイルです。

▼R-27を発射するMiG-29(ドイツ空軍)
R-27

これが地上を動き回る車両に搭載し発射できるよう改造されたと考えられます。そもそも何故このミサイルをフーシ派が運用しているのかという謎があるのですが、何れにしても戦闘機でも十分な脅威であり、周辺を飛行する旅客機は容易く撃墜することができるため今後も撃墜される航空機は増えていくものと考えられます。

イエメンでは今年1月にもサウジアラビア空軍のF-15が撃墜されているのですが、その時使用されたミサイルもR-27といわれています。(参考)