多目的実験モジュール『MLM-U』_2

ロシアが2019年以降に打ち上げを目指し国際宇宙ステーションに接続される『多目的実験モジュール』(MLM-U)というものがあります。実はこのモジュール、1995年に製造されたものだそうです。一体なぜそのような物が今も利用されているのでしょうか。

国際宇宙ステーションの新しいモジュールの接続は、今後ロシアからいくつか打ち上げる予定となっています。その一つが『MLM-U』多目的実験モジュール「ナウカ」というものです。

Гендиректор Центра им. Хруничева заявил о завершении ремонта модуля «Наука»

多目的実験モジュール『MLM-U』_1
MLM-Uは国際宇宙ステーションの進行方向とは反対側、つまり後ろ側に接続されるもので、将来的にはMLM-Uを介し2つのモジュールを追加で接続する予定です。

MLM-Uとは一体どのようなものなのか。実は元々は国際宇宙ステーションの初となった『ザーリャ』(基本機能モジュール)のバックアップとして1995年に製造されたものです。その後、どのような扱いをされたのかは不明なのですが、ロスコスモスは国際宇宙ステーションのモジュールとして再利用することが決定されたそうです。

MLM-Uは2004年に打ち上げる予定が組まれていたものの延期。2013年には打ち上げを前にモジュールに搭載されている燃料タンクに不具合が発見され再び戻されることになりました。その後、大掛かりの修理が行われるなどして最新の打ち上げ予定は2019年となっています。

ちなみに、双子のモジュール『ザーリャ』についてはロシアのフルニチェフ社が製造を行ったものの資金はNASAが出しており所有権もNASAにあるとのことです。