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今月5日、韓国の空軍の戦闘機爆撃機F-15Kが山中に墜落した事故について、空軍当局は機体トラブルは発生していなかったとして、中止されていたF-15Kの飛行を19日から再開すると発表しました。

韓国経済新聞によると、韓国空軍の第11戦闘飛行団所属のF-15K(F-15E ストライクイーグル)が5日午後に墜落しチェ大尉(29歳)とパク中尉(27歳)が殉職した事故に関して、事故機から回収されたブラックボックス(フライトレコーダー)を分析した結果を報じました。

공군, F-15K 추락사고 "기체결함 없었다"…내일 비행 재개 | 정치 | 뉴스 | 한경닷컴

それによると、墜落まで機体にトラブルが発生したなどという交信記録が無かったと、エンジンや電気系統、制御装置、油圧等も異常が無かったことがわかったとしています。

具体的な事故の発生状況としては当時、窓から外の様子を見ながら飛行するのではなく計器を見ながら飛行する『計器飛行』を行っていたとしています。通常、外が見える場合は計器飛行は行わないのですが、事故現場付近には濃い霧で前が見えない状態でありそのような飛行を実施していたとのことです。

▼捜索時の様子
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また、機体はランディングギアを下げた状態で時速426kmで飛行。着陸経路に入るため旋回している途中で高さ650mの山の斜面に落下しました。F-15Kは二人乗りなのですが、どちらも緊急脱出を行っておらず、ブラックボックスに収録されていた音声からも何か異常があったという会話などは無かったとのことです。
パイロットらは海外の演習に参加するなど優秀な人物だったとされています。

韓国空軍では今月10日よりF-15Kを除く機体については段階的に飛行再開。16日には空軍当局がF-15Kのパイロットらに機体の欠陥は無かったと説明しており、霧や雲の中を飛行する手順について再教育を実施しました。機体に関しては再度点検を行い19日より段階的に飛行を再開するとしています。