OS-Xrocket

JAXAやNASA、ESAなどの組織が運用するのではなく、一般企業が開発し人工衛星を打ち上げるという民間宇宙開発企業が世界中で誕生しています。その一つとして先日、中国初の民間企業ロケットが打ち上げられたと報じられています。

このロケットを打ち上げたのは2015年、北京で創業した『零壱空間』(OneSpace)が開発したもので、初の打ち上げでは高度40kmに達したと発表されているそうです。


『高度40km』については宇宙の高度である地上100kmには達してはいません。また打ち上げが失敗したとも伝えられてはおらず、動画からは予定された軌道に近い飛行経路をたどっていることから、続く試験打ち上げで宇宙を目指していくものと考えられます。


重慶両江之星(OS-X)に関しては特に記載はされていないのですが、調べたところ中国の国有企業である中国航空工業集団有限公司の資金援助により開発されたとしており、スペックとしては1段式の固体ロケットとしています。
気になるのはこの固体ロケットがどのような技術により作られているのかという点なのですが、最悪の場合、例えば弾道ミサイルなどの技術が転用され作られている可能性もゼロではないと考えられます。

いずれにしても、将来的にはより本格的な人工衛星を宇宙に展開できる能力のあるロケットを運用していく予定です。シリーズとしては以下の通りです。

▼OS-XシリーズのOS-X0
OS-Xrocket_1

まず今回打ち上げた『OS-X0』は『OS-X』シリーズと呼ばれるもので高高度に打ち上げるロケットでシステム開発用として製造されたロケットになります。2018年6月には2号機となるOS-X1が打ち上げ予定です。
その後、『OS-M』シリーズとして地球低軌道に200kgの人工衛星などを投入できるM1ロケットを2018年末に打ち上げ予定しています。発展させたM2は2基のブースターを搭載したロケットでブロックAは低軌道へ390kg、ブロックB型で505kgを投入できるロケットを運用してくとしています。
また将来的には更に大型のロケットを低コストで打ち上げるものも開発していくと発表されています。