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これから雨が少なくなる季節を迎える北半球。一方韓国では深刻化すると考えられる夏場の大気汚染対策、特にPM2.5の除去として道路の融雪装置を使うことが決定されたと報じられています。

韓国『聯合ニュース』によると道路上から舞い上がる微小粒子状物質を抑える案としてソウルでは今月11日から9月30日まで融雪装置を稼働させ大気汚染を抑える対策を行っていくと報じています。

'여름에도 쉬지 않는 제설장비'…도로 미세먼지도 제거한다

記事によると、冬季運用される融雪装置では韓国では塩水が放出されているものの、9月末の夏場までは通常の水を放出するとしており、これにより排ガスなどからでる微小粒子状物質を除去する一方で道路を冷やすことができるという『打ち水効果』もあるとしています。

▼使用される融雪装置
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運用に関しては微小粒子状物質の緊急低減措置発令時と猛暑になると予報が出たときで午前9時から午後6時まで2時間ごとに15分間の放出が行われるとしています。

今回の対策に関してソウル市は「融雪装置を大気汚染低減と都心のヒートアイランドを緩和することにも活用していくことにした」とし「水の放出で車両が汚れることがあるものの、ご理解をお願いしたい」と述べています。

今回の案に関しては既存の装置を使用し、安全な水を用いた対策であり一時的にも有効な対策と考えられます。ただ、韓国ではここ数年、夏場に水不足に陥ったことがあり運用に関しては様々な指摘がされる可能性があります。


韓国における大気汚染問題に関して、韓国国立環境科学院と米航空宇宙局(NASA)が共同で行った調査によると大気汚染は全体の48%が外国からやってきたものであると結論付けられました。そのため国内でも相当量が排出されていることから今年、ソウルでは『首都圏微細粉塵緊急低減措置』として公共交通機関を一時的に無料開放するなどの対策を実施していました。(参考)