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ここ数年中国の都市部で普及したのはシェアサイクルというものです。スマホがあれば誰でも低料金で利用することができ基本的にどこでも乗り捨てていいというそのようなサービスなのですが、大量に供給された自転車が市に回収されているものの企業側はなぜか引き取りに来ないといいます。

2018年6月16日、新京報は、北京市郊外に政府が撤去した大量のシェア自転車が山のようになっていると伝えた。 記事は、「北京市豊台区にある村の近くの空き地に、大量のシェア自転車が積み上げられている。記者が現地で取材したところ、そこにはofoや摩拜、小藍など、多くのブランドのシェア自転車があり、さまざまな色の自転車が積み上げられ、山のようになっていた。

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このシェアサイクルはどこでも乗り捨ててよいとされており、集まりやすい駅やバス停付近では歩道を埋め尽くしさらに車道にはみ出るほど乗り捨てられることがあります。そのため都市部では市が交通の妨げとなるシェアサイクルの回収と保管がされているのですが、回収された自転車に関しては供給している企業側が全く引き取りにこないといいます。

記事によると回収が行われている北京市では村の空き地に数万台規模のシェアサイクルが一時保管されているものの1ヶ月経っても引き取りに企業はゼロだとしています。そのため既に空き地が満杯になりつつあり別の保管所への移動も始まっているといいます。

▼浙江省杭州市で回収され一時保管されたシェアサイクル(2017年)
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これらシェアサイクルが大量に回収されている件については供給している企業側は半ば放置状態に供給し続けているといわれています。そのため北京市における今年4月時点での車両数は推定190万台などとされ、北京市交通委員会によるとおよそ半数がほとんど利用されず放置されているとしています。

シェアサイクルの利用に関しては中国における個人の信用度の収集も行われています。その理由の一つとして国民の信用情報を政府が管理する信用情報を関連付けることで、例えばシェアサイクルの破壊や駐輪に関わる諸問題を解決できるのではないかとと考えていました。

一方でゴミのように溢れかえり公害になりつつあるシェアサイクルについては過去に供給をストップしろと命じられたにもかかわらず供給を続けていたことも明らかになるなど、一連の問題は利用者側ではなくやりたい放題の企業側に責任があるものと考えられます。
日本では法律の面からも難しいシェアサイクルが中国で急速に普及した理由もそこにもあるのですが、今ではその側面が仇になりつつあります。