Mr. Steven_1

人工衛星を宇宙空間に投入するまで保護するため設けられているフェアリング。再利用のためスペースXは船を用いてキャッチするという挑戦が行われています。一方、船に搭載されたキャッチするための網に関して大型化されたものが公開されました。

『Mr. Steven』と名付けられたこの船は見出しでも紹介したように、高度120kmあたりから大気圏再突入後、パラフォイル(落下傘)でゆっくりと海上に落下してくる『フェアリング』を回収する専用の船です。

SpaceX Just Missed Catching Rocket Nose Cone During Launch Last Week (Photos)

Mr. Steven

こちらが改修されたMr. Stevenです。ネットの面積は改修前に比べて4倍ほどの大きさになっているとしています。

ファルコン9のフェアリング

ファルコン9のフェアリング_1

こちらがパラフォイルで海面に落下する様子を捉えたものです。Mr. Stevenから撮影されたもので着水する瞬間まで残り50mまで接近できたものの失敗してしまいました。フェアリングにはパラフォイル以外にもスラスターが搭載されており、ある程度落下地点を絞ることができるとしています。

実は、船を使いキャッチしなくてもパラフォイルで十分に減速されておりフェアリング自体は無傷なものの海水に浸かってしまうと再利用が難しくなるとしており空中でキャッチすることが必要だとしています。

▼ファルコン9のフェアリング
ファルコン9のフェアリング_2

なにかペラペラの素材で作られた安っぽい感じがするフェアリングなのですが、スペースXのイーロン・マスク氏によるとファルコン9ロケットに搭載されるフェアリングの価格は600万ドル、約6億7000万円になるといいます。これはロケット全体の1/10以上の価格がこのフェアリングが占めており、将来的に回収し再利用することができれば打ち上げコストをさらに削減することができるとしています。