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戦闘機にはドラッグシュートというパラシュートを搭載した機種が存在しますが、ポーランド空軍は通常着陸後に使用するパラシュートを着陸前に展開するという特殊着陸を行う様子が撮影されました。

これは6月末、ポーランドの空軍基地で開催された航空ショーで撮影されたものという情報があるのですが、映像ではSu-22M4という機体が通常着陸のように滑走路に進入したものの、着陸寸前でドラッグ(ドローグ)シュートを展開、急減速しつつ着陸するという非常に珍しいもとなっています。



この手の軍事系動画でも過去に撮影されたことはあるのかという程の非常に珍しい着陸方法になります。何のためにこれを行っているのかについては、海外の軍事系メディアによると有事に際に滑走路が爆弾などで損傷を受けた場合、残された短い滑走路に着陸する必要があるためこのような着陸方法があるとしています。
今回の着陸では停止するまで350mしか使わなかったとも説明されています。

このような着陸方法は機体に大きな衝撃が加わっていることが映像でも確認することができ、訓練であっても頻繁に行われるようなものでは無いと考えられます。

▼B-52の巨大なドラッグシュート
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この手のドラッグシュートはロシアで開発された戦闘機には多く搭載されているものの、アメリカを含む西側の機体は必ず搭載されているものではありません。日本の航空自衛隊が運用する機体ではF-4やF-2には搭載されているもののF-15Jには搭載されていません。また今後運用が進むF-35Aにもドラッグシュートは搭載されていません。
ただ、例外としてF-35Aに関してはアラスカ州など寒冷地で使用する機体にはブレーキ性能の問題からドラッグシュートが搭載できるよう開発が進められています。
F-35、着陸用パラシュートの試験開始 : ZAPZAP!