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シリアに入国して以来行方不明となり3年ほどテロリストらに拘束されているといわれるフリージャーナリスト安田純平氏。先月末、最新の映像として「私の名前はウマルです。韓国人です。」と発言していたことに関して、韓国側ではどのような対応が行われているのでしょうか。

公開された20秒程度の動画は安田氏がオレンジ色の衣装を着用し背後にロシア製の銃を構えたテロリストが映し出され、「私の名前はウマルです。韓国人です。今日の日付は2018年7月25日、とてもひどい環境にいます。今すぐ助けてください」と日本語で発言しました。

この映像は日本国内メディアは何故か「私の名前はウマルです。韓国人です。」という部分が意図的に切り取られ、この発言がなかったかのように編集されたものがニュース番組で伝えるた局もあったのですが、「韓国人」だと発言したことを受けて韓国側でも同様の内容が報じられています。

その上で、韓国メディアでは日本メディアを引用する形で報じているものの「なぜ韓国人と主張し、ウマルという名前になったのかは分からない」(参考)、別の記事でも「映像で韓国人と主張した日本人のフリージャーナリストを拘束した背後には旧アルカイダシリア支部もしくはそれに近い組織・・・」(参考)という内容になっており少なくとも安田氏は韓国人ではなく日本人であると記載されています。
そのため、具体的に韓国政府が何か対応しているという内容は現時点では報じられていません。


安田氏は2015年6月に自らシリア北部に入国した後に行方不明となり所在は明らかになっていません。行方不明後、安田氏とされる映像が公開されており日時は2016年3月、5月、2018年7月に2回の合計4回となっています。
安田氏を拘束しているのはシリアで活動している反政府武装組織タハリール アル・シャーム(旧アル=ヌスラ戦線)とされ、この組織はシリア軍をはじめロシア、アメリカからも攻撃の対象となってるテロリストです。

公開された映像に関しては日本国内でも「ウマル」と名乗り「韓国人」と主張した理由については様々な意見があります。「ウマル」はイスラム圏での名前だということはわかっているものの、韓国人と主張した理由についてはテロリスト側が安田氏を韓国人と思い込み脅し説明させられている説、交渉の相手を日本側ではなく韓国側に切り替えた説などいくつか指摘されています。ただ、公開された映像のタイトルが「韓国人」ではなく「日本人」という表現がされており、仮に脅されていたとしても映像内容と辻褄があっていないとされています。

何れにしても公開された安田氏が出てくる映像はどこの誰が何の理由で公開し身柄を拘束し続けているいのか、身代金を要求しているとされているものの映像では何を要求しているのかすらも明らかになっていません。また映像の中に子供の声や車やバイクが走るような音が入っているとされ人々が暮らす街中で拘束されているという指摘もあります。