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アメリカが中心となり開発が進められているF-35に関して最近、低空をビーストモードで試験飛行する様子が撮影されたと海外メディアが報じています。

日本でも配備が進むF-35に関しては、実は完全な戦闘能力を有しておらず機体性能を制限された上で配備が進められています。このF-35本来の戦闘能力に関しては今年中にもソフトウェアがアップグレードされ完成すると言われています。

さて、そんな最新のソフトウェアに搭載されるのはビーストモードと呼ばれる機能です。先日エドワーズ空軍基地周辺ではこの機能を試験する様子が撮影されました。


こちらがビーストモードで飛行するF-35です。そもそもビーストモードとはどのようなものなのか調べたところ、私達一般人が想像してしまいそうな「ボタンを押すと性能が上がってしまう!」というゲームにありそうなものではないそうです。
ビーストモードとは要はこれまでのソフトウェアでは不可能だったという翼の下に爆弾や空対空ミサイルを搭載し運用することが出来るようになるほか、機体にかかる荷重が最大で9Gまで拡張されるというものです。

▼ステルスモードとビーストモードの搭載兵器量
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ただ、現時点のビーストモードでは上の動画のように小型のペイブウェイ精密誘導爆弾を運用できる能力に留まっており、さらにソフトウェアを改修することで約900kgの大型誘導爆弾を最大で6発搭載可能になるとしています。また空対空ミッションにおいては中距離空対空ミサイルを14発、短距離空対空ミサイルを2発の合計で16発を搭載可能です。対艦ミサイルや巡航ミサイルの搭載も今後のアップデートが行われるまで使用することはできないとしています。

もちろん翼の下にミサイルを搭載した場合ステルス機としての性能はほぼ失われます。一方でステルスを優先するのか否か、その条件下で空対空、対地、対艦など様々なミッションに対応することができるためF-22と比較すると幅広い運用方法がとれるものと考えられます。