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1960年代といえばキューバ危機という教科書にも必ず登場する米ソ全面核戦争一歩手前までいった有名な出来事がありますが、実は同じ頃計画されていたアメリカはソ連に対して行う核攻撃の内容が明らかになりました。

これはロシアメディアSputnikが非営利団体「米国家安全保障アーカイブ」のホームページに掲載された内容を報じているもので、それによると1964年に計画されたというソ連に対する核攻撃に関するものとなっています。

米国で、ソ連を全面的に破壊する計画が明かされる - Sputnik 日本

記事によると、この文章は1964年に作成されたもので、単一統合作戦計画(SIOP)という内容で有事の歳にアメリカがソ連に対してどこに核攻撃を実施するのかその詳細を規定したものだといいます。

それによると、この核攻撃はソ連の産業ポテンシャルの70%を破壊する必要があるとしており、結果的に多くのソ連人が死亡するという内容になっていたといいます。その推定値として1961年のもので全ソ連人の71%が死亡、1962年の内容で7,000万人が死亡するとしているとの内容でした。またこの核攻撃では複数の目標に対して核攻撃を実施するという内容になっていたのですが、うち2つのターゲットは中国が標的になっていたといいます。

時代を見ると1962年はキューバ危機の歳でこの時アメリカは既にソ連のどこに核攻撃を実施するのか決まっていたということになります。これに関しては、当然ながら同じ年代のソ連側もアメリカのどこに核攻撃を行うか計画していたことは間違いありません。

▼ソ連が実施した1,600キロトンの核実験(参考)

核兵器を含め、通常兵器を持つということはどこの国に対しどこに地域に使用すれば最大の効果が得られるのか兵器の性能を含め考えるというのは当たり前のことです。むしろ兵器を配備するということは計画があって行われるものであり、計画がないという事自体がおかしいということになります。