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昨年5月、世界150ヵ国20万台以上のコンピュータに被害を与え史上最悪のランサムウェアとなったWannaCryに関して、これを作成した他にも様々なネット犯罪行為を行っていたとして北朝鮮のハッカー集団に所属するパク・ジンヒョクを訴追したと米司法省が発表しました。

国内外の複数メディアによると昨年、感染するとPC内のファイルが暗号化され金銭を要求しこれを拒否すると7日後にファイルが全て削除されるというランサムウェア「WannaCry」を作成し世界規模で混乱を発生させたほか、Sony Picturesへの大規模ハッキングなど複数の犯罪行為に関与していたとして北朝鮮人のパク・ジンヒョク(Jin Hyok Park)容疑者を訴追したと報じられています。

North Korean suspect charged over Sony and Wannacry cyber attacks | Lancashire Telegraph

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記事によると、この男は朝鮮人民軍の情報機関、偵察総局が資金援助しているという北朝鮮のハッカー集団「ラザルス」に所属。中国・大連に拠点がある『朝鮮・エキスポ』に勤務していたらしく、この人物と人物に関わる企業はアメリカの制裁対象となりました。朝鮮・エキスポは2002年に設立され金日成大学、金川工業大学、平壌芸術大学などの20人の若い卒業生を雇用していました。

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男らは2014年に金正恩第1書記を暗殺するコメディ映画を公開した後Sony Picturesへの大規模ハッキングを行い個人情報を盗み取る犯行、2017年5月にはランサムウェア『WannaCry』を作成し、2016年にはバングラデシュ中央銀行に侵入し8100万ドルを不正送金していました。

米連邦捜査局によるとサイバー攻撃は「北朝鮮政府による犯行」としており国家主導で行われたサイバー攻撃と判断しています。サイバー攻撃に関わったのはパク・ジンヒョク以外もいるとしとおり捜査が進められているとのことです。


WannaCryに関しては発生から数日後にロシアの情報セキュリティー企業カスペルスキーの研究者が攻撃の方法から北朝鮮による犯行と主張しており、同年10月にもイギリス政府が北朝鮮が関与していたと発表。2017年12月にはアメリカ政府が北朝鮮のハッカー集団ZINC(ラザルス)が関与していたしていたと発表していました。一方これらの発表に対して北朝鮮は「事実無根だ」などと反論していました。
史上最悪のランサムウェア『WannaCry』、仕掛けたのは北朝鮮 : ZAPZAP!