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認知症を引き起こすアルツハイマー病に関して何が原因でそのような病にかかるのか未だに謎が多いのですが、その原因の一つとしてヘルペスウイルスが関与している可能性があるという研究が報じられています

2018年10月19日に公開された最新の研究論文によると、ヘルペスウイルスがアルツハイマー病の原因となっていることを示す強力な証拠が発見されています。また、安全かつ効果的な抗ウイルス薬を投与することで、アルツハイマー病患者を治療できる可能性や、アルツハイマー病の予防接種を行えるようになる可能性も示唆されています。

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この研究はオックスフォード大学が行った研究でそれによるといくつかあるヘルペスウイルスの中で単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)という口唇ヘルペスを引き起こすことで知られるウイルスがアルツハイマー病を発症させている可能性があると発表しています。

記事によると、単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)は幼児期に多くの人が感染し末梢神経系の脳および脊髄以外の神経系の一部に休眠状態で潜伏し、ウイルスが活性化すると口唇ヘルペスなどを引き起こすことが知られています。

その上で、アルツハイマー病は脳内で異常なタンパク質アミロイドβが蓄積されることが分かっているのですが、このHSV-1がアミロイドβを蓄積させていることが分かったとしています。具体的な蓄積までの経緯は記事によると、免疫力が低下する高齢者の脳内でHSV-1が増加し更にストレスなどの影響も加わることで他のウイスル感染などで発生するの脳の炎症が発生。これをトリガーに脳内ではHSV-1も再活性化し脳内にアミロイドβを蓄積させ神経細胞を破壊し脳が萎縮ていくとしています。

ヘルペスウイルスがアルツハイマー病を発症させるという同じ研究は今年6月、ニューヨークにあるマウントサイナイ・アイカーン医科大学などの研究者グループの研究結果からも明らかになっています。ただ、こちらは単純ヘルペスウイルス1型ではなくヒトヘルペスウイルス6A(HHV-6A)および、ヒトヘルペスウイルス7(HHV-7)という2つのヘルペスウイルスがアルツハイマー病を患った患者の脳の遺伝データから一般人よりも約2倍以上多く見つかったというものです。

ヘルペスウイルス感染でアルツハイマー病発症のリスク? : ZAPZAP!