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先月、旧ソ連時代から現在までロシアが行った有人打ち上げで非常に稀な打ち上げ失敗が発生しました。これに関してロケットに搭載されたオンボードカメラ映像が初公開されました。

ロシアの宇宙機関にあたるロスコスモスにより公開されたのは2018年10月11日、ロシア人とアメリカ人の2人の宇宙飛行士を乗せたソユーズ宇宙船を打ち上げた『ソユーズFG』ロケットに搭載されたオンボードカメラ映像です。


映像では4つあるブースター(第1段ロケット)が3つ映し出されているのですが、その一つが正しく分離されずロケット本体に接触するような形になっていたことが確認できます。

Soyuz MS-10 abort caused by sensor failure at booster separation – NASASpaceFlight.com

具体的にどのような状況になっていたのでしょうか。NASASpaceFlight.comによると、打ち上げ時ロケットは順調に高度を上げ118~119秒後にブースター分離のためブースター側の液体酸素を放出し自然に外側に開くように分離の動作に入るはずだったといいます。しかし、ブースターの上部にあるセンサーが誤作動を起こしたことで酸素が放出されずブースターの先端部分が閉じた状態で分離を開始。これによりロケット本体と接触し燃料タンクを破裂させたとしています。

その後、ロケット本体側に搭載されていたコンピュータが0.05秒後に異常を感知し打ち上げから121.57秒後には緊急脱出のための動作に入っていたといいます。つまりトラブル発生から全ての段階でコンピュータにより迅速に脱出が行われていたことになります。


こちらは非公式のCGによる再現映像です。脱出までの時間は若干異なるもののほぼ同じような動作となっていると考えられます。

重大な事故に関してロスコスモスは国家安全委員会を直ちに開設し原因究明を行っていました。その結果として、記者会見では組み立て時の問題が根本的な原因だったことを明らかにしています。打ち上げ失敗の原因になったブースターは地上に落下したものを回収することができており、ロスコスモスによると事故の手がかりを探るには十分な状態を保っているとも発表しています。

ロスコスモスは現在中断している有人打ち上げに関して11月16日のソユーズロケットの打ち上げ状況を確認したうえで早ければ今年12月中の打ち上げ再開を予定しているとのことです。

ロシアが打ち上げた宇宙船に関してはモジュールの一つに意図的に穴が開けられていたことなど問題が発生していました。
ソユーズ宇宙船の空気漏れ事故、人間が開けていた : ZAPZAP!
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