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宇宙から度々落下してくる隕石。非常に価値のある石として古来から使われてきた歴史があるのですが、実は3700年ほど前に中東に隕石もしくは彗星が落下し空中で爆発したことで広大なエリアを根絶やしにした可能性があると欧米の大学が発表しています。

これはカナダのトリニティサウスウエスト大学やアメリカの北アリゾナ大学らが行った共同研究で中東の国、ヨルダンのアンマン県にある遺跡から発掘された遺物の特異な様子から、過去このエリアで隕石や彗星などが爆発した結果、広大なエリアを荒廃させた可能性があるという内容を発表しています。

Cosmic Airburst May Have Wiped Out Part of the Middle East 3,700 Years Ago

これはTall el-Hammamという遺跡から発掘された陶器に特徴的な様子が伺えるというもので、考古学者によると陶器は表面がガラス化している珍しい外観をしており、当時置かれていたであろう底の部分だけが比較的無傷だったというものです。

これはいったい何を意味するのか。陶器の表面をガラス化させるには摂氏4000度という高温に晒す必要があるといい、Tall el-Hammamの考古学者によると3700年前この土地で突然人々が消えた可能性がある痕跡が残っているそうです。ただ、仮に隕石や彗星の衝突で形成されたクレーターなどは一切残っていないとしています。

その上で、隕石もしくは彗星が上空1kmの高さで空中爆発したことで200平方キロメートルに甚大な被害をもたらし都市を壊滅させた可能性もあるとしています。実は同じような爆発はロシアのシベリア地方で確認されたツングースカ大爆発(1908年)があり、こちらでもクレーターが確認されていない謎の大爆発が発生し無人の830平方キロメートルの地域に被害を与えています。

もちろん今回の研究は隕石などによる空中爆発が原因だと決定付けるものではないのですが、今後も研究は進めるとしています。