3900トン型護衛艦_1

先月1日、三菱重工業のプレスリリースで防衛省と建造契約を締結したと発表したのは30FFMこと3900トン型護衛艦です。従来の護衛艦よりも小型かつ安価な船体となっているのですが、今回はどのような護衛艦が将来配備されるのか見ていこうと思います。

来年度より1番艦および2番艦、その翌年度には3番艦、4番艦建造されることになったのは3900トン型護衛艦(以下、30FFM)です。建造は1・3番艦が三菱重工業長崎造船所、2・4番艦が三井E&S造船玉野艦船工場でそれぞれ進められます。

海上自衛隊の護衛艦といえばイージスシステムを搭載した、こんごう型護衛艦やあたご型護衛艦、建造がはじまっている最新のまや型があるのですが、これらイージス護衛艦は基準排水量が7000~8000トンあるのに対し、30FFMは文字通り3900トンとおよそ半分程度しかありません。そのため艦種としては駆逐艦(DD)ではなくフリゲート艦(FF)に分類されています。FFMの『M』に関しては多用途と機雷からきているとのこと。

3900トン型護衛艦_2

そのため船体もコンパクトとなっており全長が130mとイージス艦よりも30m以上短く、幅も5mほど細い16mとなっています。造船にかかる費用も安価で、配備されている中では最新のイージス護衛艦であるあたご型護衛艦が1400億円、非イージス艦のあさひ型護衛艦が700億円とされている中、30FFMは500億円となっています。

搭載されている兵装については対空・対地・対艦用の5インチ砲や各種ミサイルを垂直に打ち出す16セルのMk 41、飛来するミサイルをミサイルで迎撃するSea RAM、17式対艦ミサイル4連装2機、魚雷発射管に艦尾には哨戒ヘリを1機搭載可能です。

30FFMは現在8隻建造予定であぶくま型護衛艦はやぶさ型ミサイル艇の後継艦として2022年にも就役を目指しています。