2003 SD220_1

地球とよく似た軌道を公転する小惑星から最近では太陽系の外側からやってきた小惑星が複数観測されているのですが、アメリカ航空宇宙局(NASA)によるとアメリカ時間で今月24日巨大な小惑星が地球に接近すると発表しています。

電波望遠鏡のアレシボ天文台を使用した観測によるとアメリカ時間では今月24日(日本時間では25日と考えられる)地球近傍小惑星『2003 SD220』が地球に最接近することがわかったとしています。観測によると現時点で地球に衝突する可能性はなく、地球と月の28倍程度離れたところを通過するとしています。

Silent Night: Asteroid 2003 SD220 Sleighs by Earth on Christmas Eve | Solar System Exploration Research Virtual Institute

▼アレシボ天文台
アレシボ天文台

2003 SD220は地球が太陽を公転する軌道をと交差するように同じ様に太陽を公転している小惑星で、度々地球に接近することから地球近傍小惑星に分類されています。そのため2015年も12月24日に最接しておりこれまでの観測によると2003 SD220はピーナッツ状の細長い形状をしており最も長いところで約2kmの距離があります。

▼2003 SD220
2003 SD220_2

▼2015年時点の地球と小惑星の軌道
2003 SD220

もちろん地球に衝突するような軌道ではないのですあが、仮に何かの拍子に地球に衝突した場合どのような被害が生じるのでしょうか。一部メディアによると、地球にもたらす威力はTNT爆薬換算で約100,000メガトンに達するとしています。これは広島型原爆の実に5000万倍という桁違いの規模で衝突により約19kmのクレーターが形成されるとしています。この規模の小惑星の衝突は100万年に1回程度発生しているのではないかといわれています。

この小惑星は10等星以下となっており肉眼で観測することはできません。今後2021年、24年、27年にも地球に接近すると予想されているのですがいずれも衝突する可能性は無いとしています。