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防衛省によると2018年12月20日午後3時ごろ、日本海を飛行していた航空自衛隊のP-1哨戒機が韓国海軍の駆逐艦から火器管制レーダーの照射を受けるという軍事的挑発を受けていたことを発表しました。

岩屋防衛大臣は21日午後7時記者会見を開き、日本海の能登半島沖で韓国海軍駆逐艦(艦種不明は明らかにされず)が海上自衛隊のP-1哨戒機に向け火器管制レーダーを照射する事案があったことを明らかにしました。

岩屋防衛大臣によると、事案が発生したのは石川県の能登半島沖の日本海(詳しい位置などは任務の関係で非公開)で、海上自衛隊のP-1哨戒機は韓国海軍の駆逐艦からの火器管制レーダー照射を受けたことを受け目視で確認したところ、間違いなく火器管制レーダーが動作していたことを確認。合わせて自衛隊側は韓国海軍の駆逐艦に照射の理由の説明を求めたものの一切返答はありませんでした

火器管制レーダーの照射を受けてP-1哨戒機は自衛用のチャフやフレアを放出したのかについて記者団から効かれたところ岩屋防衛大臣は「それなりの対応を行った」という趣旨の回答を行っています。発表まで1日ほど時間を要した理由については分析のためとしています。

火器管制レーダーについては攻撃を行う際に射撃対象物に対して照射するものであり、実戦であれば次はミサイルなどを放つ動作に入ることになります。そのため、アメリカでは『火器管制レーダーの照射=攻撃』と判断し直ちに反撃に出る場合があるとされています。

同様の事案については2013年1月19日及び1月30日に中国人民解放軍海軍所属のフリゲート艦から日本海上自衛隊のヘリ及び艦艇対し射撃管制レーダーが照射されたことがあります。また同じく尖閣諸島付近で火器管制レーダーを照射される事案が過去にも複数回発生していたものの、当時の民主党政権は日中関係の悪化を避けるためという理由で隠蔽していたことも明らかになっています。
中国海軍、射撃管制レーダー照射事案の時系列 : ZAPZAP!


P-1哨戒機は川崎重工が開発製造した機体で2007年9月に初飛行し2013年3月に配備されています。主な任務は潜水艦及び水上艦船の監視・攻撃で、一般的に『対潜哨戒機』に分類されている機体です。それら潜水艦や水上艦船も攻撃できるように対艦ミサイルや短魚雷、対潜爆弾などを合計9トン搭載することができます。

追記
複数の韓国メディアは21日、韓国国防省関係者の話として、韓国海軍艦艇のレーダー使用は遭難した北朝鮮船舶捜索のためで、海上自衛隊の哨戒機を狙ったわけではないと報じた。
https://this.kiji.is/448819520259261537