image_60

健康を害するタバコ。一方で禁煙しようにもニコチン依存症という薬物依存があるため非常に難しいと言われています。この禁煙に関して約6000人を被験者にした研究によると金銭的報酬を与えることが有効な方法ということが分かったと報じられています。

禁煙は短期間で多くの離脱症状(禁断症状)が発症することから、大きな苦痛を伴うと言われています。この苦しみのためか、(PDFファイル)2017年の厚生労働省の調査では、近年禁煙したいと考える人の数と喫煙者の数がほぼ横ばいに推移していることから、禁煙を試みても達成しづらい現実が示されています。

GIGAZINE
こちらの記事ではペンシルベニア大学で薬学の助教授らが6006人の一般喫煙者を対象に5つのアプローチから禁煙を試してみた結果が掲載されています。簡単に説明すると半年で禁煙を達成するという調査が進められたもので、6,006人を別々の5グループに分け結果を報告してもらったというものです。

グループは「禁煙のデメリット」などが伝えられる『通常ケアグループ』、通常ケアに加え禁煙補助薬などを無料提供された『禁煙グッズグループ』、通常ケアに電子タバコを提供する『電子タバコグループ』、通常ケアに電子タバコや禁煙グッズを提供した上に禁煙1ヶ月目で1万円、3ヶ月目で2万円、半年で3万円の報酬が得られる『報酬グループ』、そして通常ケアに禁煙グッズと電子タバコを提供した上で、先にボーナスとして6万円を支給し、禁煙が達成できなければ没収される『報酬先払いグループ』の5つです。ちなみに報酬を与えるチームは尿検査などで禁煙が科学的に認められた場合に限られています。

その結果に関して、6,006人のうち結局一度たりとも禁煙状況の報告をしてこなった被験者が全体の8割に達しており、この8割の被験者は禁煙することはできなかったと判断しました。そのうえで、半年間に禁煙を達成できたのはわずか80人でした。

具体的には通常ケアグループが1名、禁煙グッズグループが8名、電子タバコグループが12名、報酬グループが24名、報酬先払いグループが35名となり、いずれも金銭的な報酬を与えられたグループで多くの禁煙を達成することができる傾向がありました。
ただ、記事によると1年後の禁煙状況について調査を実施したところ80名のうち禁煙を継続していた人はわずか38人だったとしています。

研究では金銭的な報酬を与えることは有効的な手段であると研究者は述べているのですが、結局のところ報酬というのは本人の禁煙に関わる意志をお金で補助しているだけに過ぎない気がします。私達人間はタバコ以外にも特定の食べ物など様々な物に依存してしまうのですが、結局それを止めることができるのは本人の意志が大きく関係しているものと考えられます。