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昨年、アメリカのトランプ大統領と北朝鮮の金正恩委員長が歴史的な会談を行うなどして話題になったのは北朝鮮が現在運用している政府専用機です。旧式の機体で知られているのですが一体どのような航空機なのでしょうか。(写真は高麗航空のIl-62M)

世界中がソビエト時代の旧式旅客機Il-62の運用をやめる中、北朝鮮の指導者は今なおこれを「エアフォースワン」として利用している。その理由はあまり知られていない。単に代替機がないのか、あるいはこの機体しか信頼できないのか。

Il-62はソビエト連邦初の大陸間飛行用の長距離ジェット旅客機だった。1963年にデビューしたさい、これは世界最大の旅客機だった。

ロシア・ビヨンド
ロシア政府が発行する新聞ビヨンドでは何故北朝鮮の指導者はこの旧式の機体を未だに使い続けいてるのかというテーマの記事を掲載しているのですが、残念がらその理由については具体的な内容は書かれていません。

その上で、この旧ソ連時代の1967年3月に運用が開始されたIl-62(イリューシン62)は当時、それまで使用されていたTu-114という軍用機から派生した機体は燃費や航続距離が優れていたものの、Il-62のほうが飛行速度が勝っており機内の快適さも良かったといいます。
そのためソ連国内以外もソ連の同盟国それ以外の国でも運用されており、エールフランス航空や日本航空もIl-62を運用していたことがあったといいます。

その後、改良型となるIl-62Мが1971年に運用され、1995年には後継機としてIl-96が運用されソ連とロシアの政府専用機(大統領専用機)として活躍しておりプーチン大統領もIl-96に乗り来日しています。

記事によると現役でIl-62を動かしているのはロシアでは国防総省など一部で運用が続けられています。輸出された他国では殆どが民間機としての運用は終わっておりスーダンなど一部の国で政府関係者を輸送する機体として運用されている程度に過ぎないしています。また北朝鮮では現在3機運用されておりその1機が金正恩委員長が利用する政府専用機とのこと。



結局のところ何故北朝鮮が新しい機体に更新することができないのかについては、国のトップが利用するものであり改装するにも莫大な予算をあてることになるため、パイロットの育成や整備・運用の面でも難しいことが考えられます。また故金正日総書記が飛行機を毛嫌いしていたと言われており、信頼性が云々以前に利用される頻度が低い機体をあえて積極的に更新する理由も無いと考えているものと思われます。