
元日も過ぎ、いよいよ2019年が始まったような雰囲気になりつつありますが、今年の干支つまりイノシシ年について他のアジア圏では少なくともイノシシではないといいます。今回は干支に関する台湾メディアの記事を紹介していきます。
記事は、台湾・聯合新聞網の29日付報道を引用。日本郵便が発行した恒例の年賀はがきに描かれている2019年のえとがイノシシであることを紹介し、日本では他のアジアの国・地域とは異なり、ブタではなくイノシシがえとの一つになっているとした。干支は元々は中国由来のものだという認識は多くの人が持っていると思われるのですが、実はかなりの歴史のあるもので、古代中国の天文学から作られており既に2000年以上の歴史をもつとされているそうです。その十二支は「子、丑、寅…」となっていますが、なぜそのようになっているのかはWikipediaによると「各文字の原意は不明」としています。
Record China
現在の十二支については日本では「他の国では猫が入っている!」と話題になることがあるのですが、実は海外から見た場合は日本も例外ではなく「今年の干支がイノシシになっている!」と逆に話題になっているそうです。
十二支が使われている国は中国を中心とした周辺諸国で日本、韓国、ベトナム、ミャンマー、タイ、台湾、インド、ブルガリア、ロシア、ベラルーシ、モンゴルと数カ国程度に留まっています。
海外のイノシシ年はどの動物が割り当てられているのか調べてみると、イノシシとなっているのはどうやら日本だけらしく、もちろん中国や韓国では猪(ブタ)となっています。ただ、ミャンマーやベトナム、タイではイノシシやブタでもない『象』となっているそうです。この3カ国は『うさぎ年』というものはなく『ねこ年』となっています。
今年の干支はイノシシなのかそれともブタなのか、それもと象なのかは、干支の発祥の地を遡ればブタが正しいということになります(原則的にはブタとなっている)。ただ、ブタはそもそも人間の手によりイノシシを家畜化したもの(人がその必要を満たすため進化の過程に影響を与えた種のこと 参考)です。そのため動物としてはイノシシが正しいとも考えられるものの、ブタが家畜化された歴史を考えると中国では今から1万年前の埋葬地から装飾品とともにブタの骨が見つかっており、少なくとも干支が誕生であろう時代にはブタはイノシシよりもより身近にいた動物になります。
調べてみると干支一つで面白い文化が様々見えてきます。年の初めにブタやイノシシが私達人類にとってどのような存在であったのかを調べてみるのも面白いかもしれません。