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コーヒーを飲めるチェーン店を多く目にするようになりましたが、韓国メディアが独自に行なった調査によると、そのような外食店で使用されているカップについて衛生基準を大幅に超え、中には便座並の汚染度を示した例もあったと報じています。

韓国メディアJTBCは最近、取材陣をソウル市にあるいくつかのカフェ店に潜入させマグカップ等がきれいに洗浄されているのか拭き取り検査を行った結果、衛星基準値を最大で14倍を超える汚染度を示したと報じています。

입 닿는 커피숍 머그컵, 관리는?…변기보다 더러운 컵도 | JTBC 뉴스


記事によると韓国では2018年8月に店舗で提供される飲み物に関して、使い捨ての容器を禁止する規制が施行されたそうです。そこでカフェ店などではガラスや何度も使うことができるプラスチック製のコップが導入されているといいます。

JTBCはこのようなコップの衛生状態はどのようなレベルなのか、注文したコーヒーを受け取った後、直ちに飲み口に綿棒を当て測定器にかけるという調査を10店舗で実施しました。結果、衛生基準である400RLUを超えていたコップを使用していたのは8店舗で、なかには5740RLUと一般的に便座並に汚れた容器を出している店も確認されたとしています。

▼コップと便座の数値
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この調査はATP測定法というもので、Wikipediaによると『生物の細胞内に存在するATP(アデノシン三リン酸)を酵素などと組み合わせて発光させ、その発光量(RLU)を測定する方法のこと』としており、外食産業や医療機関などでは器具の汚染調査や宇宙開発分野では惑星などで生物が存在しているかどうかの方法として用いられているといいます。

今回行われた調査に関して飲み物自体が汚染されている可能性も考えられるのですが、試しにドリンクバーに置かれているようなコップだけを測定したところ同様の結果が出たとしています。

衛生基準である400RLUはどの程度の数値なのかについては専門家ではないので判断は難しいのですが、キッコーマンバイオケミファ株式会社の『飲食店舗の衛生管理の責任と効果』という資料によると測定器の有無によるビールジョッキの拭き取り検査結果では導入前は基準値を超えていたものの導入後は100~300RLUを推移している様子が確認できます。

もちろんコップに付着している細菌と便座についている細菌は種類そのものが異なっているのですが、人が頻繁に出入りするような店でアルバイト店員が管理しているようなチェーン店や、ドリンクバーなどと野ざらしにコップが置かれているようなファミレスであれば期待するほどキレイに洗浄されてないということになりそうです。