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『最前線に送られる戦車』のような姿が2019年に撮影されたのはロシアのウラジオストクです。実はこの戦車、ラオスから返還されたばかりのT-34でその30輌がモスクワまで移動されました。

ロシアメディア『Sputnik』や中国メディアによると今月9日、昨年1月に合意していたというラオス政府と戦車返還合意に関して、30輌のT-34の返還が実現したと報道しています。記事によると、戦車はラオスからロシア極東ウラジオストクまで海運され、鉄道でモスクワまで運ばれたとのことです。

ラオス、ソ連製戦車30台をロシアに返還【動画】 - Sputnik 日本


なぜ返還されることになったのか詳細は不明なのですが、ラオスは戦車を返還することで代わりにロシアと軍事技術協力を行うという枠組みに入れられた内容だとしています。

ロシアでは軍事パレードでもT-34が出てくるなど未だ多くの車輌が稼働状態で残されていると考えられるのですが、ラオスで保管されていた戦車は今後、軍事パレードや博物館、また映画撮影用に使用されていくとのことです。

▼T-34-85
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T-34は1941年にソ連軍に引き渡された車輌で、砲塔を大型化したT-34-85などいくつかの改良型が開発され運用されました。第二次世界大戦時、ソ連を代表する戦車といえば間違いなくこのT-34シリーズです。デザインとしては車体の前方が現代の戦車では一般的な傾斜していることが特徴でした。これは傾斜装甲と呼ばれており、同じ装甲厚でも垂直に立てるより傾斜角をつけることでより防御力が増すという特徴がありました。

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意外と速かったT-34戦車!現代のT-72、T-90と競争

T-34シリーズは大量に生産され輸出されたこともあり現代の戦場でも未だ運用されている映像が確認されています。ロシアではT-34であれば2200万円ほどで購入することができます。