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国内外の複数メディアによると、韓国の合同参謀本部(国防部)が2019年1月23日時点で日本側が自国の駆逐艦に対して3回の威嚇的な飛行を行っており、「明白な挑発行為」などと過去に北朝鮮が核実験等を行った時にしか使用しない言葉を用いて日本側を非難していることが明らかになりました。

韓国メディアSBSによると韓国の国防部は2019年1月23日午後2時30分頃、韓国の陸地から131km南西の沖合で韓国海軍の駆逐艦、李舜臣級駆逐艦(チュンムゴンイスンシン)3番艦大祚栄(だいそえい)に対して日本の哨戒機が距離540m、高度60mの低空まで降下し威嚇飛行を行った他、今月に入ってから合計で3回の同様の飛行が行われたなどと発表しました。

日 초계기 노골적 저공 위협 비행…"1월에만 세 차례"



記事によると李舜臣級駆逐艦による挑発飛行は2時30分~38分まで行われたとしており、合わせて韓国側は海上自衛隊の対潜哨戒機に対して「接近している。離脱せよ」「これ以上接近するならば自衛権的措置を取る」などと20回も警告通信を行ったとしています。

▼SBSによる2019年1月23日の飛行経路
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また国防部によると2019年1月22日には距離3.6kmの位置を飛行高度が僅か30mで低空飛行を行ったと主張している他、1月18日にも距離1.8kmの距離で高度60~70mの威嚇飛行を行ったと主張しています。

このような発表に対して日本側は国内法、国際法に則った飛行を行っていると発表しており韓国側が主張しているような飛行は行っていないと否定しています。

韓国側が公式に発表した1月22日に行われたという高度30mのところをわざわざ低空飛行するというのは考えられるのでしょうか。ちなみに高度30mはどのくらいの高さかというと、街にある電柱であれば目安としては2本~3本程度の高さです。また、低空飛行で滑走路に進入してくることでおなじみのマホ・ビーチでの飛行高度は20~30mとしておりイメージしやすいと思われます。

▼マホ・ビーチに着陸する旅客機(高度は目安として20m程度かそれ以下の高度)
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その上で、仮にそのような飛行を行ったというのであれば韓国側が証拠の資料を出せばいいだけの話であり、昨年末に韓国が日本側に強く求めていた『客観的証拠』を出せと自身が言っていたのと同じことです。

今後、韓国側がどのような対応をとっていくのか。少なくとも韓国側は仮に友好国という位置づけであっても自国哨戒機やその他の軍用機を用いた同様の低空飛行は『威嚇飛行』と発表してしまったため、今後、自国の哨戒活動が厳しく制限されるという自分で自分の首を締めていることに気づいているのかは不明です。