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アメリカで開発されている次世代ヘリ『V-280 バロー』というティルトロータータイプの機種に関して、先日巡航速度となる520km/hを超える速度を達成したと報じられています。(写真は参考資料)

軍事系ニュースサイト『Breaking Defense』によると、ベル・ヘリコプター及びロッキード・マーティンが開発している『V-280 バロー』のプロトタイプを用いて先週ベル・ヘリコプター社は昨年9月に達成した巡航速度で280ノット(520km/h)を更に超える飛行速度の試験に成功したと発表しました。

Bell V-280 Flies 322 MPH: Army Secretary Praises Program « Breaking Defense - Defense industry news, analysis and commentary

V-280バローは陸軍で運用されてるブラックホークなどの輸送機の次世代機として導入に向けて開発が続けられている機体の1つです。今回の試験に関して具体的な速度は記事には掲載されていないのですが同社の取材に対して「V-280の最高速度は280ノットではない」と説明があったといいます。

▼V-280

また「どの程度まで最高速度を出せるのかは正確には分からない」とし、今回の飛行速度は例えば実戦で使用するような兵士や重い貨物を登載した状態ではなく、これまでも登載していたようなテスト用の測定器だけだったと話しています。ただ、「実際に兵士らを乗り込んだ状態でも巡航速度である280ノットの飛行速度は出すことだできるはずだ」と回答したといいます。

目立った事故もなく順調に開発が進んでいるV-280については試験での最長飛行距離は317マイル(595km)程度で今の所短距離飛行に留まっておりこれまでの長距離飛行はそれほど多く実施されていないといいます。ただこの飛行距離でもUH-60の最大飛行距離よりも16%ほど長くなっており、V-280の特徴である高速かつ長距離を飛行できるという潜在能力が現れ始めています。ちなみV-280の最大飛行距離は575マイル(804km)から800マイル(1,287km)となっています。