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世界各国の空軍が行っている空中の警戒監視飛行。これは民間機を含め、外国の軍用機に対して行っている活動の1つなのですが、最近警戒監視飛行を行っていたアメリカ軍の戦闘機に対してロシア軍の戦闘機が距離数mの異常接近を行い追っ払うという行為が公開されました。

ロシアメディア『Sputnik』によるとツイッター上で「ロシア航空宇宙軍のSu-27が、ロシア政府専用機からNATOの戦闘機を追い払った」とする動画が投稿されていると報じています。

スホイ27、NATOのF16の進路を厳しく妨害【動画】 - Sputnik 日本(F-16となっているが正しくはF-15)

この映像については撮影日時は不明で、記事ではロシアの政府専用機となっており、その機内から撮影されたものと考えられます。写っている機体はF-15とロシア空軍のSu-27もしくはスホーイファミリー戦闘機でスクランブル発進し警戒監視飛行を行っていたF-15に対してロシア軍の戦闘機Su-27が意図的な接近飛行を行った様子が確認できます。


実は同じような構図の映像は過去にも撮影されています。

こちらがその映像なのですが、同様に後方から接近し西側戦闘機(F-16)の追っ払うという内容です。映像の説明によるとが西側により警戒監視が行われていたのはロシアの国防大臣が乗った政府専用機だったとしておりその機内から撮影されたものだとしています。

今回の映像と過去の映像を見比べると、今回の映像はより接近しておりかなり危険な飛行となっています。ただ、過去の映像と合わせてみると、ロシア側は西側の戦闘機に接近した後は後方に引いていることから、明らかな敵対的な行動で追っ払っているというよりも「もうちょっと距離を開けて飛行をしろ」と伝えたくこのような行為にでたという印象を受けます。

具体的に機体同士でどのようなやり取りが行われているのかについては不明なのですが、実際に行動で示している以上、意思の疎通はまともに行われてはないと判断できます。

海外メディアによるとロシア軍機は本土から離れた飛び地、ヨーロッパ北部にあるカリーニングラードまでの飛行を行う際はバルト海上空の国際空域を飛行するもののフライトプラン無しでかつ機体はトランスポンダを切った状態で飛行しているといいます。トランスポンダとは管制に必要な自機の識別や飛行高度などの応答信号を自動的に送り返す機上の装置のことなのですが、その度にNATOの戦闘機によるスクランブル発進が行われていらしく、このような政府専用機であっても警戒監視飛行が実施されているそうです。