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アメリカ軍が運用する最大の攻撃ヘリとして有名なのは『AH-64D アパッチ・ロングボウ』という機体です。この機体はアメリカ以外でも導入されているのですが、今回はアメリカで撮影されたメンテナンスの要様子を紹介します。

AH-64D アパッチ・ロングボウは『AH-64A アパッチ』の能力向上型として1991年に初飛行し1996年に運用が始まった機体です。初期型はブロックI、その後ブロックII型と改良されその最新型はAH-64DブロックIIIで、名称も『AH-64E アパッチ・ガーディアン』となっています。今回撮影されたのは掲載した中国メディアによると「D型」と紹介していることからブロックIもしくはII型になると考えられます。

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こちらの写真ではターボシャフトエンジンの排ガスの構造が見えるのですが、このように3本の管が伸び上に排出する構造になっています。Wikipediaによると『2000年代後半頃よりエンジンの排気口が上方向になるよう改修を受けた機体も見られる』と記載されており、これに該当する機体と考えられます。

エンジン出力は1,660軸馬力のゼネラルエレクトリック製のエンジンを左右に2基登載しており、片方が被弾するなどして停止しても片側の出力を上げて30分程度飛行することができるとのことです。

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兵装としては先端下部に30mm機関砲を1基登載しており、機体の側面から伸びた小さい翼の下に各種ミサイルを登載することができます。登載可能ミサイルは高い貫通力を誇る射程9kmのヘルファイア対戦車ミサイル、ハイドラ70というロケット弾を装填できるポッド、そして対空用としてスティンガーミサイルの3種です。

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アパッチ・ロングボウは二人乗りで前に副操縦士兼射撃手で各種ミサイルの運用は前席のパイロットが担当します。後部に操縦士が座ります。

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アパッチ・ロングボウはアメリカ以外にもイギリス、イスラエル、エジプト、オランダ、韓国、そして日本の陸上自衛隊などで運用されています。そのため自衛隊の航空祭などに出向けばこの機体を直接目にするこができます。

アパッチの30mm機関砲、装填はこのようにやる! : ZAPZAP!
以前紹介した記事ではアパッチ(アパッチ・ロングボウではない)に登載された30mm機関砲の装填作業の映像も紹介しています。こちらも普段は目にすることができない非常に貴重な映像になっています。