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中国が現在配備している空母『遼寧号』。この空母は訓練用と説明されることがあるのですが、将来この艦艇がパキスタンに売却されるではないかという噂があると掲載されています。

これは中国の『環球網』が報じたもので、最近国内のニュースサイトやロシアメディアが配備している遼寧号をパキスタンに売却するという噂があるなどとし、この噂について正しいのかどうか解説する記事を掲載しています。

辽宁舰航母2020年前将卖给巴基斯坦?谣言!_军事_环球网

これはパキスタンメディアが中国やロシアメディアがそのようなことを報じていると今月9日にとりあげたものらしく、それによると遼寧号をパキスタンに売却することでインドが配備を目指している新型空母に対抗するものになるなどとしているそうです。また合わせて「現在中国では6隻の原子力空母を建造している」などと報じられているそうです。
更に遼寧号は「2012年に就役し今後18年間中国海軍に提供される」という謎の報告書を紹介したうえで「2030年には売却される意味でもある」などと理由をつけられているものの、何故か時期が10年早い2020年にパキスタンに空母に売却されるなどとよくわからない内容で掲載されていたとしています。

▼遼寧号(旧ソ連製の未完成空母をウクライナから『カジノ』として購入したもの)
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これに関して環球網ではいくつか可笑しな点があるとしており、「6隻の原子力空母を建造している」というのは正しくはなく、原子力の有無は別として少なくとも1隻の建造に着手しているに過ぎないと否定しています。そのうえで、中国の軍事専門家によると今回国内外で報じられているパキスタンへの空母売却説について、空母を他国に売却するというのは非現実的だと否定する発言を取り上げています。

専門家は「遼寧号は空母艦載機の訓練艦であり戦闘艦でもあるためそもそも売却することはないし、それ以外にも売るような空母は存在しない」と否定。また「パキスタンの軍事面からも沿岸防衛戦略に徹底していることや、軍事予算的にも空母を防衛する戦力を維持する財力はない」としています。

このような説がでてくる理由については、中国は今後数年、数十年のうちに原子力空母を含む空母を複数保有することがほぼ確実視されています。したがって、技術の発展で中古で購入し改装したという老朽化船体をいつまでも持っているはずがなく、「友好国に売却するのではないか」という妄想からきていると考えられます。実際にどのような噂の内容になっているのかははっきりわからないのですが、環球網の記事では「他国に売却するようなことはしない」という意見で纏められています。

*抄訳したものを掲載しています