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みなさんも一度はEMPという文言を見聞きされた方も多いと思うのですが、主に人工的に発生させることができる電磁パルスに対して公共および民間に対策を強化するよう大統領令に署名しました。今回はEMPとはそもそも何なのか、紹介していこうと思います。

先月末、アメリカのトランプ大統領が大統領令に調印したのはEMP(電磁パルス)攻撃に対しての対策に関する内容です。内容としてはEMP攻撃に対して研究と対策をするよう公民部門双方に指示したというものです。

EMP Risk Management Executive Order – NextBigFuture.com

電磁パルスについては自然で発生するものとして局所的には雷があり、広範囲のものでは太陽風があります。そして人工的に発生させることができる方法としては核兵器を地上40kmほどの大気圏で爆発させることで広範囲にEMPを発生させることができます。

EMPは私達生物にはほとんど影響はないと言われているのですが、今お使いのスマートフォンやパソコン、テレビ、自動車、それらを制御するありとあらゆる電子機器にEMP対策を施していなければ故障し使用することができなくなる可能性が高いと言われています。

EMP攻撃については北朝鮮が核実験を繰り返したときに何度か報じられていたもので、EMPといえば一般的に軍事兵器による人工的に発生させるものを指す場合が多くなっています。仮にどこぞのならず者国家、EMP攻撃を行うため核兵器を発射し日本上空で炸裂させた場合どのような影響があるのでしょうか。
諸説あるものの仮に10キロトンの威力(広島型原爆は16キロトン)の核兵器であれば、日本のほぼ半分の広大なエリアにある、ありとあらゆる電子機器を一度に破壊することができると言われることがあります。

▼核実験では過去の核実験では250キロトンの威力があったとされる。
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EMPはスマホやパソコン以外も物流を支える車も同時に使用することができなくなり、その車に入れるガソリンスタンドの機器も使用できず、当然ガソリンを運ぶタンクローリーも使用不能になります。もちろん電子機器で操縦する船舶等も使用することができなくなるため、物資供給が絶たれることからの食糧不足が長期に発生する可能性もあり被害は最終的に人命に関わってくることになります。

このように、たった一発の核兵器で通常の核兵器を地上付近で炸裂させるよりも広範囲に被害を及ぼすことができるのがEMPです。しかし、国内外でも本格的な対策をしている国は殆ど無いと考えられます。