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韓国で昨年5月、医療機器の営業マンに自身の患者に代理手術を行わせ、その後死亡させた医院長に対して控訴審判決を棄却し2審で懲役1年の実刑判決が言い渡された報じられています。

韓国メディア『ニュースワン』によると、今月16日釜山地裁刑事第1部は医療法違反の歌以外で起訴された元整形外科院長A被告に関して、控訴を棄却し懲役1年の実刑が言い渡されたと報じています。また無資格で手術を行った医療機器営業マンの36歳の男B被告についても控訴が棄却され懲役10ヶ月の実刑となりました。A、B被告は1審の判決がそれぞれ量刑が不服だなどいう理由で控訴していました。

裁判所は判決理由に関して「医院長は非医療関係者に手術を行わせ、適切な措置を講じず患者を死亡させ、遺族に大きな精神的苦痛を与えた」「B被告は過去に無資格による医療行為による処罰された前科があるにもかかわらず再び繰り返した」と理由を述べています。その上で1審の判決が全体的な事項を総合的に判断し量刑が重いとは言えないとして棄却されたとしています。

▼事件を報じたニュース番組

この事件は韓国釜山市の整骨院で肩の骨の手術が行われた患者が脳死しその後死亡するという医療事故が発生していたもので、手術を執刀していたのは無資格の医療機器会社に務める営業マン(前科あり)でした。その後、この手術は整形外科院長が営業マンに執刀することを代理許可していたことが明らかになりました。

この病院では手術の前に行う患者との同意書の署名が行われておらず事態の発覚を避けるため病院側が署名を捏造していたことも発覚していたほか、看護助手は診療記録のデータも捏造していたことが明らかになっています。

ちなみにこの医院長は事件発覚後拘束されたものの7日後には釈放され、拘束から10日後には再び診療を再開させていました。

韓国では昨年頃より無資格の看護助手が1500の手術を行い逮捕された例、蔚山某病院でも無資格の看護助手が2014年から3年半の間、帝王切開の縫合手術や失禁手術など710回も行っていたことが発覚しています。これ以外にも釜山大学病院でも23件の代理手術が行われていたことが確認されていました。

また手術中にセクハラを受けるなどの被害も相次いでおり、手術室に監視カメラの導入が進むなど対策が進んでいます。

相次ぐ不祥事、韓国の手術室で監視カメラ設置進む : ZAPZAP!
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