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最近韓国大手サムスン電子が発表した自社初の折り畳みスマホ『Galaxy Fold(ギャラクシー ホールド)』に関して、現在一般販売はされていないのですが、メディア向けに配布されているレビュー端末が1日のうちに液晶画面が壊れたという故障が相次いでいることが明らかになりました。原因はいったいどこにあるのでしょうか。

サムスン電子は折りたたみ構造を持つディスプレイの不具合を既に認めておりアメリカでは販売が延期されたなどと報じられていることについて、いったい何が原因でどのような不具合が結果的に発生しているのでしょうか。

サムスン電子によると先月末に報じられていた自社が行った試験では『Folding Test(折りたたみ耐久試験)』として、機械を用いてひたすら閉じる開くを繰り返し折りたたみ構造に問題がないことをアピールしていました。

こちらがその映像です。サムスンによると開け締めの耐久性は20万回としていました。計算すると仮に1日50回の開け締めを行うような方がいた場合でも4000日という10年以上の耐久性があると主張していました。

しかし現在配布されているレビュー端末はわずか1日、回数にして数百回未満の開け締めで故障しているものと考えられます。いったい何が原因だったのでしょうか。

▼フィルムを剥がしてしまい故障した典型例

まず韓国メディア連合ニュースによると、サムスンによると端末には最初から私達が後付するような保護フィルムのようなモノが付いています。実はこれは保護フィルムではないので取り除いてはいけないとしていたものの使用者側がそれに気づかず剥がしたことで故障したというものです。
このフィルム問題はメーカー側が正しく使用者に伝えられていなかったことに原因があるといわれています。

ただそれだけではなく、フィルムが正常に付いた状態でも画面が壊れる事態が相次いで報告されており、連合ニュースによると折りたたみ構造の上下につけられたヒンジが外部から力が加わるなどして故障した例、また折りたたみ時にヒンジで覆われいない液晶部分に何らかのモノが接触した結果、液晶が壊れた例もあったとしています。


上の動画を見ても分かるようにテストされているのはあくまで機械を用いたテストであり、開閉についても背面カバー全体を使って開閉するという、私達が普段使用するようなポケットやカバンに入れ埃や塵にまみれた開閉はされていません。そのため既存の問題が解消されたとしても力の加わり方などが実際とは異なるため未知の問題が発生する可能性もあります。

Galaxy Foldについては一般販売は既に延期が発表されており少なくとも数週間、長くて1~2ヶ月ほどの延期になるのではないかと予想されています。ちなみに端末価格は日本円で20万円はするといわれており、既に分解したレビューによると値段相応の非常に複雑な構造が用いられていたという印象をうけます。