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地球のように地表に液体の水は流れていないものの火星にも山や谷があり、その姿はまるで地球のように起伏に富んでいます。そんな火星の地表で最近崖崩れが発生している様子を軌道を周回する人工衛星が観測に成功しました。

アメリカ航空宇宙(NASA)が運用するマーズ・リコネッサンス・オービター(MRO)が最近撮影したのは、火星のケルベロス フォッサと呼ばれるという全長1600kmにおよぶ裂け目のような地形で発生した崖崩れです。

Martian Rocks Tumble Down Steep Slopes in Dynamic Red Planet Pics | Space

このケルベロス フォッサは火星上にある断層の中でも最も若いものと考えられており、ごく最近起こったと考えられる影崩れは地質学者によるとそれぞれタイプが異なる崩れ方をしていると説明しています。

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こちらが撮影された崖崩れです。色はわかりやすく着色されています。一つは青白い色で表現された崖崩れです。これは火星の平たい最上層から崩れ落ちた大きな丸い石と考えています。そしてもう一つ、濃い青色の部分。よく見ると縦方向にスジのような痕が見えるのですが、これは細かい岩が斜面を崩れ落ちた痕だと説明しています。

この2つの崖崩れは共通しており、『マス・ムーブメント』という斜面において地形物質が重力によって下方へ移動する現象だといいます。要は『崖崩れ』のことを指すのですが、火星におけるマス・ムーブメントを調査することで火星の季節サイクルによりこの現象がどのように異なる働きをするのか将来的に解明することも可能になるとしています。