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アメリカによる今後の宇宙開発として月面開発、特に有人による月面探査を2024年に行うとトランプ政権が推し進めています。これに関してNASAはその実現のために追加で16億ドル、日本円で約1750億円の追加予算を議会に要請することを発表しました。

SpaceNews.comによると、今回発表された追加予算はトランプ大統領が自身のツイッターでも発表しているもので、そこにも「16億ドルを追加しようとしている」こと内容が記載されています。

NASA seeks additional $1.6 billion for 2024 Moon plan - SpaceNews.com

ではこの予算はいったい何に使われることになるのでしょうか。記事によると、10億ドル分は月面着陸機の開発に使われるとしておりこれは上段と下段のモジュールをそれぞれ個別に開発するのではないく、1つのパッケージとして着陸船全体の開発を行うことでより柔軟な機体開発ができるはずだとしています。

▼有人月面着陸船の想像図
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そして残りの6億ドルあまりはSLS、スペース・ローンチ・システムという事実上のスペースシャトルの発展型ロケットの開発、そして有人宇宙船オリオンの双方に当てられるとしています。ただNASAとしては20億ドルを要求していたともしており、2020年以降に関しては追加の予算は16億ドルを超え更に増えていくだろう予想しているとのことです。

現在アメリカ主導で行うことになっている有人月面着陸に関してはこれまでの計画よりも4年前倒しされ2024年にも実施すると既に発表されています。これは月軌道上にゲートウェイという小型の宇宙ステーションを経由し実施することになっており、ゲートウェイの完成を待たずに最小限のモジュールのみを接続した状態で実施します。記事によるとこれにより資金調達が321百万ドル減少することで今回の増額分は相殺されという内容も記載されています。

*抄訳したものを掲載しています