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韓国メディアによると、韓国南東部に位置する永川市の村で飲料水として供給されている水を検査したところ人体に有害なヒ素が基準値を超え検出されたと報じられています。

韓国メディア連合ニュースによると、慶尚北道の南東部に位置する永川市(ヨンチョンし)にある慶霊泉という村で飲料水の水質検査を行った結果、基準値の約2倍のヒ素0.021mgが検出されたと報じられています。

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この検査は永川市上水道事業所が定期的に実施しているものらしく、飲料水水質検査機関に調査を依頼した結果明らかになったとしており、村30世帯に供給していたのは地下水を組み上げる簡易水道だとしています。

記事によると、簡易水道にはヒ素を吸収するフィルターが備わっており今回の基準値超えを受けてフィルターの交換を実施。現在ヒ素の数値がどのように変化するか経過観察となっており、結果次第では供給の再開や新しい供給施設の設置の判断がされるとしています。
また合わせて何が原因でヒ素が検出されたのか事態把握するため調査の実施も検討されているとしています。


記事を読む限りでは今回検出されたヒ素は人為的に混入されたものではなく自然由来と考えられます。WHOの飲料水ガイドラインによると水道水における基準値は0.01mg/L以下で韓国でもこの数値が適用されています。

ではこのヒ素はどこからやってくるのでしょうか。実は火山活動の影響により土壌にヒ素が含まれており、それが地下水に溶け出すことでヒ素濃度が上がることがあります。もちろん日本も例外ではなく基準値を超えたために摂取が控えるように呼びかけられた例や実際にヒ素汚染された地下水による健康被害が発生したこともあります。特に問題になるのは家庭や企業などで使用されている井戸水や地下水で、県や市ではヒ素を含め大腸菌など水質検査を年に1回程度実施することを呼びかけられていることがほとんどです。

ヒ素を含む水を長期摂取した場合は皮膚の色素沈着や手のひらや足の裏の角質化、肝臓病、心臓や腎臓機能の低下といった健康被害が発生すると言われています。