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スペースXが構築を目指す衛星インターネット網『スターリンク』に関して先日第一弾となる衛星が一度に60基が打ち上げられ、全て可動していることが確認されたと発表しています。

日本時間今月24日午前11時30分ごろフロリダ州ケープカナベラル空軍基地から打ち上げられたのはスペースXが誇るファルコン9ブロック5ロケットです。実は今回の打ち上げで搭載されていたペイロードは自社が運用を目指す人工衛星でインターネット網を構築するというスターリンク衛星です。

▼フェアリングに収められたスターリンク衛星
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ロケットに搭載されたスターリンク衛星は1基あたりの重量が227kg。これを60基搭載し全てのを軌道に乗せるというこれまで実施された人工衛星の中でも稀な大量投入が実施され、これに成功したと発表されています。

スターリンクは合計で12,000基あまり人工衛星を打ち上げ太平洋のど真ん中から山奥まで電源があればどこでもインターネットをつなぐことができるという地球規模の新たなインターネット網を構築する計画で、その第一弾となった今回の打ち上げでは今後打ち上げあるスターリンク衛星の簡易型となります。
衛星にはフェイズドアレイアンテナは搭載されているほか、ホールスラスタという電気推進エンジンの一種も搭載しています。このような簡易スターリンク衛星は合計で7回打ち上げを実施し合計で420基を展開。さらに合計で24回の打ち上げを実施することで初期の衛星展開は終了するとしています。

▼打ち上げの様子

予定では2020年代半ばまでに本格的なサービスを開始するとしており、これにより地球上に張り巡らされた光ファイバーによるインターネット網から、地上に設置された小型のフェイズドアレイアンテナと人工衛星を介したインターネット接続ができるようになり低遅延かつ高速、低価格のネット接続が可能になるとされています。

スペースXはロケットの製造は当然として、これら人工衛星の製造も自前で行っているらしく今回打ち上げたスターリンク衛星については2ヶ月ほどあれば1機を生産することができるとのことです。