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先日ホルムズ海峡を航行していた日本とノルウェーの海運会社が運行するタンカーが相次いで攻撃された件に関して、このうち日本の国華産業が運行していた『コクカ・カレイジャス』の攻撃はイラン革命防衛隊による犯行だとアメリカ側は主張しています。

連日報道されている通り、ホルムズ海峡で相次いでタンカーが攻撃された件に関して「魚雷攻撃を受けた」「触雷した」「砲撃を受けた」などその原因は様々報じられていましたが、現在その規模から少なくとも魚雷や水中や水上に敷設された機雷によるものではないと考えられています。一方でその原因を具体的に発表しているのはアメリカです。

これはCNNが米軍が事件発生現場で直接撮影した映像として明らかにしたもので、実は攻撃は遠隔操作で起爆可能なリムペット・マインと呼ばれる主に磁力などで吸着するタイプの機雷が直接船体に取り付けられタイマーや遠隔起爆の方法で爆破したとしています。

その証拠としてアメリカ軍は事件後、現場海域を哨戒中にイラン革命防衛隊がコクカ・カレイジャスの船体側面に取り付けられた可能性が極めて高い『不発のリムペットマイン』を取り除くとする映像を録画していました。


疑問はいくつかあるのですが、まず米軍が発表した映像は本物なのかという点。これについては事件発生から公開までのごく短時間でこれだけのCGを作り上げるのは物理的にも不可能と考えられます。その上で、映像と攻撃を受けた船体の特徴がほぼ一致しており実際に撮影された映像の可能性が高いと判断できます。

一方でイラン側は反応は自国は関与していないと否定し続けているのですが、アメリカはイランの犯行と言えるだけの十分な証拠をイランが想定している以上に持っていると考えられ、これを覆すだけの反論をイランが行えるのかは不明です。
少なくとも映し出されていたコクカ・カレイジャスの側面で何らかの活動を行っていた船舶がどこの国に所属するものなのか、アメリカはあえて発表はしていませんが関与した国は今後さらに証拠を突きつけられた時にその証拠以上のものつまり取り除いたものを公開し証明する義務が生じてきます。

▼魚雷の威力(訓練)。今回の攻撃とは壊れ方なども全て異なる。

アメリカが主張するようにイラン犯行説が本当だとすると日本の安倍首相がイランに訪れているなか、あろうことかイラン国内の軍事組織が日本の会社が運行する船を爆破するという三流映画やゲームのシナリオにありそうな最悪のタイミングで行われたということになります。

これらが偶然に発生したとも考え難くこのタイミングをあえて狙った第三者の介入説も十分考えられられます。タンカーを沈めようとするのであればより確実な魚雷やミサイルなどより威力の高い兵器が運用されていたはずです。しかし、今回は沈没するとは限らない低威力の兵器が使われています。その理由は定かでないものの高度な破壊活動が行われたことは事実であり犯行が誰であれ周辺地域、そして遠く離れた日本やアメリカでも問題は更に深刻化していくことが考えられます。