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ソ連、アメリカが建設し日本をはじめとした国際宇宙ステーションが現在稼働しているのですが、インド宇宙機関にあたるISROは今月、遅くても2029年までに独自の宇宙ステーションを建設する計画を発表しました。

NDTVによるとインドの宇宙開発に関して将来独自の宇宙ステーションを運用するという野心的なものが計画されていると報じています。

ISRO Indian Space Station: India Planning To Launch Own Space Station By 2030, Says ISRO Chief

記事によると、この宇宙ステーションは国際宇宙ステーションに参加したりモジュールを接続するというものではなく、完全に独立したもので非常にコンパクトな宇宙ステーションになるとしています。サイズとしては宇宙ステーションの重量は約20トン程度。これにより宇宙飛行士を最大で15~20日ほど収容することができるとしています。

インド宇宙研究機関(ISRO)によるとこのプロジェクトはGangayaanという現在進めている有人宇宙飛行計画の延長線に構想しているもので、宇宙ステーションの開発や運用については現在他の国と協力して行う計画はないとしています。

現在インドは2022年にインド初の有人宇宙飛行を目指しており、宇宙ステーションは2027~2029年の建設を目指しています。宇宙ステーションについてはドッキング技術が必要不可欠であり、まずは2022年を目標にしている有人宇宙飛行が順調に実施できるのかが将来の計画を左右していくものと考えられます。

宇宙ステーション

現在の宇宙ステーションは地球の高度数百kmの低軌道に建設されてきた歴史のあるもので、世界で初めて打ち上げられた宇宙ステーションは1971年旧ソ連が打ち上げたサリュート(アルマース)というものがあります。これは軍事目的で打ち上げられたもので中には機関砲が搭載されていたものも存在します。

▼サリュート(右)
サリュート


また1973年にはアメリカが1973年5月14日にサターンVロケットを改造したアメリカ初の宇宙ステーション「スカイラブ」を打ち上げています。

インドが計画している宇宙ステーションは20トンとしていることから規模としては旧ソ連のサリュート(重量は約18トン)と似たような1つのモジュールにドッキングポートが備わった施設になると考えられます。また滞在期間が短いことから補給船の運用は無いことも予想され所謂第1世代型の宇宙ステーションとして運用を目指す可能性が考えられます。